いい印象を与えるには、どんな所作をすればいいか。ANAの元CAで研修講師の三上ナナエさんは「小さなことでも細部を整えることで、見栄えは断然によくなる。例えば本来、指差は、立場が上の人が指示を出す行為なので、挑発行為と受け取られないよう正しい方法で行う必要がある」という――。
※本稿は、三上ナナエ『一生使える「敬語&ビジネスマナー」』(大和出版)の一部を再編集したものです。
「なんか怒ってる?」と勘違いされないために
なぜ人間には、表情があるのでしょう。
それは、自分の思いや感情を伝えるためだと考えます。
表情1つで気持ちを伝えることができる一方で、意図せずに相手に誤解を与えるメッセージを送っている可能性もあります。
「なんか怒ってる?」「疲れてる?」「理解できてない?」「いいと思ってない?」
そんなつもりはないのに、相手にそう言われた経験はありませんか?
これは、相手と「行き違い」が発生している状況です。
これが頻繁に起こると、「何を考えているかわからないから、なるべく関わらないようにしよう」と距離を置かれてしまうことも……。
笑っているつもりが、無表情に見えてしまう。もし、そんな悩みがあるならば、相手に笑顔だと伝えるよい方法があります。
フランスの神経内科医デュシェンヌは、「頬の高さが変わり、目が細まる表情を、人は『笑顔だ』と認知する」と定義しました。つまり、頬をいつもより上にあげ、それによって目が細まると、誰から見ても「笑顔」に見えるということです。
頬の高さを変えるには、上の歯が「8本」見えるように、口を開けるといいでしょう。これで自然な笑顔が出来上がります。
口を閉じて笑顔を作るときも、同じイメージです。