資産運用もローン返済も焦ってはいけない
② 資産運用で備える
「ローンを返済しながら資産運用?」と思うかもしれませんが、とても合理的な戦略です。変動金利で浮いたお金を長期の運用に回して、家計改善を目指します。住宅ローンは長期の借金なので、長期運用との相性がよいですね。
変動金利で借り続けるのか、固定金利へ借り換えるか
余剰資金で繰上げ返済をするか、資産運用に回すのか
などの選択肢を増やすことができるでしょう。
1000万円を10年間、3%で運用すれば約1340万円、5%なら1630万円、7%では1970万円となります。これはあくまでも試算で、元本割れリスクには注意が必要です。一方、投資には複利効果があるため、長期で継続すれば、効率よく資産を増やせる可能性があります。

また、資産運用はインフレ対策としても有効です。物価が上がれば、将来的に返済するお金の実質的価値が下がります。そのため、物価上昇率が住宅ローン金利より高ければ、住宅ローンはゆっくり返済するほうがよいという考えもあります。
資産運用にはリスクがあるため、あくまでも余裕資金で行いましょう。また、10年以内に使う資金は、定期預金か個人国債などで安定運用をしましょう。
返済額の増加分を副業収入で賄う
③ 収入アップで備える
最も確実な方法は「収入を増やすこと」です。大手企業が次々と賃上げを発表しており、恩恵を受ける人もいるでしょう。自分には当てはまらないという方は、一緒に収入アップの方法を考えましょう。
例えば在宅副業です。Webライティングやコンサル業、ECサイトでの販売、SNSの運用代行などがあります。まずは、月数万円の副収入を目指してみましょう。収入としては少ないと感じるかもしれませんが、図表2のシミュレーションのように、月々の支払額が1~2万円アップだとしたら、十分ではないでしょうか。副業・起業の実績作りにもなりますね。
もっと大きく収入を増やしたい方は、転職や昇給を狙うのも手です。転職市場の動向を調べるなど、今できることをひとつずつ始めていきましょう。