上司に迷惑をかけてはいけない、失敗はキャリアの傷になる。そんな思い込みこそが、若手の成長を妨げていると語るのは、“伝説の経営者”中野善壽さん。中野さんが若い頃に繰り返した“危ない経験”とは――。
自分なりに成果は出せたがその過程は失敗だらけだった
――伊勢丹や鈴屋で海外事業などをチームメンバーと共にスタートした後に、台湾に渡り、財閥系企業の要職を歴任。寺田倉庫のCEOとして天王洲エリアのリバイバルやニューアカオの創生を経て、後進を育成する私塾も盛況だという中野さんの経歴は、「成功の連続」に見えます。ご自身としては何が奏功したと感じますか?
逆です。それぞれの場所で私なりの成果は結果的に出ましたが、それまでの過程は失敗だらけでした。そもそも、私は自分のことを「仕事ができる人間」だなんて、最初から思っていなかったんです。大学時代は野球しかやっていなくて、寮の近くの花屋のおばさんが職を心配して紹介してくれたのが急成長する前の伊勢丹。配属されたのはマミーナという子会社で、アパレル事業の立ち上げメンバーの一人としてキャリアをスタートしました。
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