LINEのやりとりで注意すべきことはあるか。成蹊大学客員教授の高橋暁子さんは「メッセージを送るタイミングや文量、句読点・絵文字・顔文字の有無について、大人世代と若者世代とでは違いがある」という――。

※本稿は、高橋暁子『若者はLINEに「。」をつけない 大人のためのSNS講義』(講談社+α新書)の一部を再編集したものです。

LINEトーク画面
編集部作成
※写真はイメージです

LINEの句点は威圧感を与える?

「マルハラ」という言葉をご存知でしょうか?

LINEなどのやり取りで、大人世代は当たり前に句読点を使います。ところが、若者に送るLINEに句点があると威圧感を与える、つまり「マルハラスメント(マルハラ)」だというのです。大人世代と若者との間のSNSコミュニケーションにおける問題の一つとされます。

アフィリエイトサービスプロバイダのフォーイットが運用するafbで実施した「マルハラに関する調査」(2024年5月)では、「先輩や目上の人からチャットなどのメッセージで、文末が『。』で終わる文章を受け取ったときどう感じますか?」と聞いています。

それによると、「あまり気にしたことはない」が最多だった一方で、「威圧感」が9.0%、「距離感」が6.0%、「怒っている」が3.6%など、ネガティブにとらえてしまうという方も18.6%と2割弱いることがわかりました。

特に20代はネガティブに感じる人が多い

文末に句点をつけることに対する感じ方を年代別に見ると、20代は「威圧感」が18.0%、「距離感」が12.0%、「怒っている」が8.0%等、若いほどネガティブな感覚を抱く割合が高くなっていました。

年下の人に対して句読点をつけたメッセージを送ることが「ハラスメント」というのは、さすがに言いすぎだと思います。句読点は一般的なものであるうえ、意図的にしていることではないからです。

しかし、若い人にネガティブに感じる人が一定数いることも、事実です。

なぜこのようなことが起きるのでしょうか。