静岡県焼津市に譲渡不適切と見なされた「問題犬」を保護する施設がある。運営する「わんずふりー」代表の齊藤洋孝さんは元実業家。2014年に行き場を失った犬を保護し、飼養する活動を始めた。いまも施設には噛みつく犬、唸る犬、虐待などで心を閉ざした39頭の犬がいる。なぜ齊藤さんは犬の保護活動を始めるようになったのか。医療ジャーナリストの木原洋美さんが取材した――。
噛む犬も、心を閉ざした犬も
施設内に入ると、出迎えてくれたのは赤柴の「ニナ(メス)」だった。クンクンと匂いを嗅ぎ、つぶらな瞳で見つめて来る。
「私に会いに来てくれたの?」
「何して遊ぶ?」
「おばちゃんは知らないワンちゃんの匂いがするね」(注:筆者も犬を飼っている)
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