最高値は3月、最安値を狙えるのは6月と予測
実際はその後、新米の出荷時期には経済評論家として予測した通り米相場は供給不足で上昇します。ふるさと納税の新米は、実は予定の10月ではなく遅れて11月にわが家に到着しました。その時点でスーパーのコメ価格は5kgで3400円ほどに上昇しました。
それで現在は4000円を超えたというのが経済の実態です。わが家でも確保したコメはあと1~2カ月で底をつくので、そろそろ新しいコメを確保する必要が出てきました。では今、買うべきでしょうか?
短期的な話をすると、スーパーでのコメ価格は3月が最高値となるでしょう。読者の皆さんにアドバイスすると、私だったら買うのは4月以降、最安値が狙えるのは6月だと考えています。
理由は政府がようやく重い腰を上げて備蓄米を放出するからです。放出されるコメが市場に出回るのが3月下旬。その前後に転バイヤーと言われる方々も手持ちのコメを放出するでしょうからこの先のコメ価格は一旦冷えるはずです。うまくいけば昨年秋と同水準の3200円ぐらいまで下がるのではないでしょうか。
コメの小売価格「5kgで2000円」に戻ることはない
今回の放出に関しては直接小売店に届くわけではなく、一旦、農協などの集荷業者にコメが放出されます。そのため農協が価格をあまり下げないように供給をコントロールするだろうからあまり価格が下がらないのではないかという予測もあります。
しかし、もし価格が下がらない場合は、政府から農協に強い圧力がかかります。理由は参議院選挙があるからです。
もし今、選挙をやったら与党は惨敗でしょう。しかし実際の投票日は夏になります。それまでに高校無償化、103万円の壁を160万円に引き上げ、そして備蓄米放出による米への不満解消の3点セットで与党は国民に何としてもアピールする必要があります。ですからコメ価格は悪夢の4000円台から3000円台前半ぐらいまで下がることが政治的に予測できるのです。
しかしなぜ3000円台なのでしょう? これまでのように2000円の水準に戻らないのでしょうか? 残念ながらコメの小売価格が5kgで2000円に戻ることはもうないでしょう。短期的な要因と長期的な要因、どちらもコメの未来はそうだと主張します。