毎年、新たに発売されるビジネス書は約6000冊。いったいどの本を読めばいいのか。読書家が集まる本の要約サイト「flier(フライヤー)」で、2025年上半期にアクセス数の多かったベスト20冊を、同サイトの編集部が紹介する――。
コンピューターのラップトップ上のグラフと砂時計
写真=iStock.com/HAKINMHAN
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第1位:『頭のいい人が話す前に考えていること』(安達裕哉著、ダイヤモンド社)
第2位:『世界の一流は「休日」に何をしているのか』(越川慎司著、クロスメディア・パブリッシング)
第3位:『部下をもったらいちばん最初に読む本』(橋本拓也著、アチーブメント出版)
第4位:『朝1分、人生を変える小さな習慣』(リュ・ハンビン著、小笠原藤子訳、文響社)
第5位:『上手に「説明できる人」と「できない人」の習慣』(鶴野充茂著、明日香出版社)
第6位:『こうやって頭のなかを言語化する。』(荒木俊哉著、PHP研究所)
第7位:『頭のいい説明「すぐできる」コツ』(鶴野充茂著、三笠書房)
第8位:『イシューからはじめよ[改訂版]』(安宅和人著、英治出版)
第9位:『DIE WITH ZERO』(ビル・パーキンス著、児島修訳、ダイヤモンド社)
第10位:『いつも幸せな人は、2時間の使い方の天才』(今井孝著、すばる舎)
第11位:『静かな退職という働き方』(海老原嗣生著、PHP研究所)
第12位:『会社はあなたを育ててくれない』(古屋星斗著、大和書房)
第13位:『目標を「達成する人」と「達成しない人」の習慣』(嶋津良智著、明日香出版社)
第14位:『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎著、岩波書店)
第15位:『仕事の「整理ができる人」と「できない人」の習慣』(大村信夫著、明日香出版社)
第16位:『「仕事が速い人」と「仕事が遅い人」の習慣』(山本憲明著、明日香出版社)
第17位:『戦略的いい人 残念ないい人の考え方』(けーりん著、すばる舎)
第18位:『時間デトックス』(吉武麻子著、日本実業出版社)
第19位:『読むだけで数字センスがみるみるよくなる本』(深沢真太郎著、三笠書房)
第20位:『仕事のできる人がやっている減らす習慣』(中村一也著、フォレスト出版)

※本の要約サイト「flier」の有料会員を対象にした、2024年12月1日~2025年5月15日の閲覧数ランキング

「頭のいい人」と認められるための黄金法則

2025年上半期、第1位に輝いたのは『頭のいい人が話す前に考えていること』でした。2023年4月に刊行されて以降、書店ではもちろん、flierでも長く支持されている一冊です。

安達裕哉『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)
安達裕哉『頭のいい人が話す前に考えていること』(ダイヤモンド社)

著者は本書の冒頭で「あなたの頭のよさを決めるのは他者」と断言します。そして、他者から「頭のいい人」と認められれば、周囲はあなたの意見に耳を傾けてくれるようになるため、仕事が円滑に進むと書いています。

その上で本書では、周囲から「頭のいい人」と認められるようになるための「コミュニケーションの黄金法則」が7つ示されています。

とりわけ印象的なのは「人はちゃんと考えて“くれて”る人を信頼する」。例えばデート中、相手から「この青の服と、白の服、どっちを買ったらいいと思う?」と聞かれたら、あなたはなんと答えるでしょう?

ここで「白かな」などと適当に答えるのはNG。「あなたのことをちゃんと考えているよ」という姿勢を見せるなら「白と青、それぞれ、どこがいいと思ったの?」がベストです。

「承認欲求を満たす側に回れ」も、ぜひ実践したい法則です。誰しも、自分の承認欲求を満たしたいもの。でもその欲求を抑え、相手の承認欲求を満たす努力をすることが、信頼獲得の近道なのです。

本書の著者である安達裕哉さんは「多くの本が毎日出版されるなか、本書が『考える力』や『話す技術』を求める読者の皆さまの心に届いたことを心より嬉しく思います」というコメントを寄せています。

未読の方はもちろん、既に読んだ方も、何度も読みたい良書です。