正確に把握されない外国人感染情報

新型コロナウイルス感染症のクラスター(感染者集団)発生場所としては、病院や高齢者施設に加え、飲食店やカラオケ店などが指摘される。一方、世に知られることなく、少なからずクラスターが起きていると思われる場所がある。外国人実習生や留学生の住居や就労先がそうだ。

新型コロナ感染者の国籍は、政府の方針で公表されていない。厚生労働省の「新型コロナウイルス感染症の国内発生動向」によれば、2021年5月5日時点で「日本国籍が確認されている者」が11万1539名に対し、「外国籍が確認されている者」は5001名とある。しかし、両者を合わせても累計感染者数の2割程度にすぎず、このデータだけでは在日外国人の感染実態はよくわからない。