2月はじめにピークをむかえる中学受験。入試直前の1月には、小学校を休ませて、受験勉強に専念させようとする親もいる。そうした「需要」を嗅ぎ取り、1月平日の午前中に有料講座を設ける塾もあるという。だが、「1月に学校を休んだ子ほど、結果的に不合格になっている」と中学受験専門塾を経営する矢野耕平氏は語る。なぜなのだろうか――。

中学受験直前 小学校から6年生が消える「怪奇現象」

「先生、これだけ学校に『同級生』がいないと、何だか子を普通に通わせているこっちが特殊な家庭ではないかと不安になっちゃいます……」
以前、6年生の子を持つ母親よりこんな電話を頂戴した。

*写真はイメージです(写真=iStock.com/Milatas)

毎年1月、中学受験をする生徒の割合が高い小学校では、6年生を見かけなくなるという「怪奇現象」が発生する。その理由は、病気でも体調不良でもない。「家で受験勉強に専念させる」ということだ。