ある日、電気がなくなった不自由生活とは

ある日、電気がなくなった!――そんなパニック映画が、この2月に公開された。矢口史靖監督による『サバイバルファミリー』という作品である。東京に暮らす平凡な一家の鈴木家。サラリーマンの父親を小日向文世、専業主婦の母親を深津絵里が好演している。彼らが大学生、高校生の2人の子どもたちとともに突然のサバイバルライフに投げ込まれてしまう。

朝、目が覚めた父親は目覚まし時計が鳴らなかったことに気づく。電池切れかといぶかしんでいると、テレビや冷蔵庫といった電化製品ばかりか、水道、ガスなどのライフライン、さらにはスマホまで使えない。慌てて、外に出てみると、自動車も動いていない。電気を必要とするすべてのものが完全にストップしているのだ。